☆ドアの開け方-その壱-

先週そして昨日の戸倉野球場の土曜錬と監督不在が続いたサンダースA。
久しぶりの監督にちょっとよそよそしそうな選手たち?

「おれはグラウンドでは優しくなれないからさ。そこはコーチ陣がやってくださいよ」
監督が折々につぶやく言葉。今年最初の練習に「さあ今年もやりますよ!」と腕を回しながら意気込んだ。
そして……よくもまあ毎週ぶれずにそれをやるよと感心するほどの〈世間様の扉〉をグラウンドに創り出す。
その扉は固くてつれない。言い訳は聞いてもらえない。実際の世間様と違うのは扉の前で会話があるということか。

監督「脇をしめてバットを振っているのか。やっているのかやってないのか教えてくれよ」
選手「バットを持ったときに指のここが揃うように○★※△□○★※△□……」
監督「何を言っているのかわからねえよ!」

そんな問答で扉の前を行ったり来たり。
「自分でもやってるかやってないか分からなくなってしまいましたって正直に話してきな」
監督に聞こえるようにやさしく諭してみる。選手はそれを実践するものの……。
監督「自分のやったことが分からないってどういうことだよ。そもそも泣いてるやつに打つ資格はないんだよ!」(チッ!前は通用したのに今回はダメか…… ←私のつぶやき)

 

◆◆◆

 

「そうやって泣いてるようじゃ今日は打たせてもらえそうにないよ。元気を出して守備につきな」
選手「……」頑なにその場を離れようとしない。打ちたいのかと聞くと鼻水をたらしながら頷く。(そうだよなあ。お前にも譲れない事情ってもんがあるもんな!)
どうしても打ちたい? しょうがないなあ! やってませんでしたって大きな声で言ってきな!
監督に聞こえるように言って送り出す。

監督「やってちょうだいよと毎週言いってるのに何でやらないんだよ。お前には必死さがない」
扉が開いて会話がひとつ前に動く瞬間。バッターボックスに立つことができた。

 

☆ドアの開け方-その弐-

午後はCチームの練習試合のため,外野の奥で練習。
試合の撮影中も聞こえてくるよ山岸コーチの大きな声! あとで聞いたらこんな問答があったとか。

べそをかいてグラウンドに立たせてもらえない選手に
山岸コーチいいから早くその〈汗〉を拭いて練習に戻れ!
監督「ん? 〈汗〉? お前たちの仲間が目から出しているあれは〈汗〉なのか?」
選手「あーあれは〈汗〉です」(全員しれっと)
汗なら仕方がないということで,みんなでわいわい練習を再開したとか。

この扉の開け方は山岸コーチにしかできないかも……。あの大声,よ~く耳をそばだてると面白いことをちょいちょい入れてます。